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2017年5月17日 (水)

タラシン(タリスリン)鉄道再訪 (1)

3月末にタラシン鉄道でフォトチャーターがあることをイギリスの友人に教えられたので、これに参加し、ついでに若干のナローと標準軌の保存鉄道を見てきたので、ご紹介する。

まずはメンドクサイはなしから。この鉄道の名称の読み方である。日本ではタリスリンと紹介されてきたのでそれを継承してもよいが、なるべく原語に近い表記にすべきというのが鍋屋町のスタンスである。しかし、エラソーに言いながら以前にもこの鉄道を少しご紹介した際にマチガイ(不足)があったので、この機会に訂正させていただく。なお以前の記事http://dampflok.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/1-dcce.html は修正し、マチガイがあったことをそこにも追記した。

綴りは Talyllyn である。あるいはTal-y-llynとも綴る。英語ではなくウェイルズ語Welsh languageである。英語と同様に印欧語に属するが、謂わば少し遠い親戚である。そして発音と綴りの関係が英語とはかなり異なり、英語の常識では推し量れない部分が多い。*

その英語の常識で推し量れない点がこの地名(鉄道名)に二つ入っているのである。

1.まずはllの綴りの読み方である。

英語人にはこれを th+l の音と思っている人が多い。しかし実際は別の音である。**なおthの音もウェイルズ語にあり綴りはこれとは別、もちろん英語とも異なる。

ともかく日本語では正しい表記のしようがない。従来での表記としては スリ、スラなどと表記されることが多かったが、二重子音ではないので、単にスと表記しておく方が良い(まだまし、聞いた感じに近い)というのが鍋屋町の意見である。

2.そしてy の読み方である。

ここでは軽く「ア」と読まれる。***

前回の記事を書いた時にはここをマチガエタ(見落とし)のである。

要約すると Talyllynは タラシン と表記するのが聞いた感じに近いのである。

但し英語人にはタラシンと発音する人(かなり少ない)、タリシンと発音する人(これが多い)、タリスリン(これも次いで多い)と発音する人が居る。タラスリンは耳にしない。そして三種どれでもウェイルズ人に一応通用する。

ツマラナイ話だけでは恐縮なので、この鉄道の起点タウィンワーフ駅Tywyn Wharfでの写真を少々
20170329dsc_0649
サドルタンクは1号機 Talyllyn タラシン車輪配置0-4-2 ST

 Fletcher, Jennings & Co., 1864年製 製番42

サイドタンク(に見えるの)は2号機 Dolgoch ドルゴッフ 車輪配置0-4-0WT (但しback/well tank

おなじくFletcher, Jennings & Co. 1866年製 製番63

どちらも当鉄道のオリジナル機関車であり、オリジナルの塗色で揃った。

20170331dsc_0883

とても良い撮影ツアーであったので(但し天気を除いて!)数回に分けてご紹介していきます。

以下注記です。鉄道以外のことに関心のない方は飛ばしてください。

*もっとも英語の綴りと音の関係はかなり出鱈目で、学習者や第二言語などとして使わざるを得ない世界中の人を困らせているのではある。極端な例を挙げるとwomanはウーマンと読むが、複数形womenはなんとウィミンと読む。 

**

ウェールズ語の基本(永田喜文、小池剛史 三修社)では

―ウェールズ語特有の子音。英語の<l>の発音のように舌先を上の歯の裏に附け、舌の側面で息を吐いて出す音(舌の位置を英語の<l>と同じにし、日本語の「サシスセソ」を発音するとこの音が出る)―

と説明されている。

鍋屋町の感覚では、このカッコ書きのやり方ができない。舌が離れてしまうのである。サシスセソに拘らず舌の側面から息を出すことに集中した方がやり易い。ウェイルズ語を話す人の前でやってみたら(旅行者への甘い採点であろうが)OKと言ってもらえた。

***

おなじくウェールズ語の基本(三修社)では 

(そのまま引くと長いので、一部簡略化して書きます)

1.語の最終音節にある場合 イー、イ (ウェイルズ語では u で表記する)

2.それ以外の位置にある場合 鉛筆を加える程度に口を開けて「ア」と発音 

3.ただし冠詞や代名詞の所有格形、前置詞のような語は強勢が置かれないことが多いので、、、常に軽く「ア」と発音

TalyllynはTal-y-llynとも綴ることが示すように、この3に該当する

あまらぼ鍋屋町

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